大阪市旭区にある児童福祉施設。主に発達障がいのあるこどもたちが生活しています。

社会福祉法人 大阪福祉事業財団 豊里学園

お知らせ「とよログ」

スヌーズレンとは1970年代にオランダで重い知的障害がある人の余暇活動として始まり、オランダ語の「くんくんにおいをかぐ」という意味のスヌッフレンと「くつろぐ」、「うとうとと気持ちのいい様子」という意味のドースレンという2つの言葉を掛け合わせた造語で、障害のある人とその支援者が共に活動するときの理念とその実践法を指す言葉でできています。

学園にも「コスモルーム」という、リラックスをする為のお部屋を作っています。

日常生活で周囲の雑音、目に入る雑多なもので疲れてしまう子ども達に非日常の空間で職員と一緒にこの部屋でゆったりと自分のペースで過ごしてもらっています。

療育活動の一環ですが、目指すものや効果を求めるものではなく「職員と一緒にリラックスすること」が一番の目的です。

好きなもの、気になるもの、遊び方はみんなそれぞれ違います。

 

じーっと床に流れるファイバーライトを眺め、色の変化を楽しんでいます。色が変わる度に「しろ!」「あか!」と言い、光を消すと「くろ!」と言いながらまた光を付けて眺めて色の変化を楽しみます。

ニコニコしながらバブルチューブをドンドン叩き飛び跳ねています。職員がが鏡越しに手を振るとニコッと笑います。このスペースがお気に入りなようで、鏡に映る自分とバブルチューブを交互にみて、長い時間このスペースで過ごしました。鏡を眺めるのが好きな子もたくさんいます。スヌーズレン1番の人気スペースです☆

天井のライトはスイッチをいれるものによって部屋の雰囲気がガラッと変わります。これはスイッチ全部ON状態です!

壁には映像を映せます。ゆっくり回る様につい見とれてしまいます。他にもディスクがあるので付け替えるとまた変わった雰囲気になります。非日常な空間でこの部屋に入るととても心が落ち着きます。

【豊里学園のスヌーズレンで使っているもの】

○サイドグロー

光ファイバーを透明なチューブで覆った物の束で、光ファイバーが色々な色に変化します。

○バブルチューブ

筒の中には水が入っており、その水の中を泡のように気泡が舞い上がります。気泡は筒内の照明によって様々な色彩に変化します。

○ミラーボール

クルクル回るミラーボールが様々な色に変化して部屋の雰囲気を変えます。

○ミラー

鏡を部屋の角に2枚設置することで、広い空間にいるような解放感を生み出します。また自分の姿をみたり、鏡で周りの様子を感じ取ったりすることができます。

○プロジェクター

ゆっくり回転するディスクが正面の壁に映し出され、見続けるだけで様々なストレスを忘れさせてくれる心地よさを与えます。

 

他にも大きなクッションやアロマやCDデッキを準備しており体験する子どもに合わせた環境を作れるようにしています。


すっかり季節の行事として定着したハロウィンの日がやってきました。

学園内も10月に入るとハロウィンの飾りつけをします。

 

この日は学校でもハロウィン衣装を作ったり、おやつを作ったりと気分を盛り上げます。

学校から帰ってきた子ども達はすぐに「これ、学校でつくった!」と衣装を見せてくれます。

 

おやつも普段は職員から配られるのですが、この日は特別!

少し変装して、普段は行かない給食室や事務所にカボチャのカゴを持っていき……

「とりっくおあとりーと‼」

と言いながらもおやつを選ぶのに夢中です。

 

なかには、普段行かない場所に行ったことで不安になってしまい泣き出してしまう子もいましたが、楽しくおやつを受け取れました。

夕食後にも、

「はろうぃんってなに?」

「まじょってなに?」

「どらきゅらってなに?」

と質問攻めで、聞かれた職員も子どもにわかるように説明するのが難しく、たじたじになっていました。

来年も「とりっくおあとりーと!」が楽しみです。


前回のとよログでは、中・高生を対象とした舞鈴(まりん)ダンス活動を紹介させていただきましたが、今回は、未就学児・小学校低学年の児童らを対象に行っている舞鈴(まりん)の活動について紹介させていただきます。

 未就学児・小学校低学年児童を対象とした舞鈴(まりん)では、ダンスではなくリズム体操の音楽や子どもたちが大好きな「おかあさんといっしょ」の音楽などを流し、ボールプールやマット運動などを主に行っています。

マット運動・ボールプールを通して、色彩感覚や身体を動かす楽しさや音を聞き取る力や反射神経をはじめとした身体能力の向上を目指しています。

 また、子どもたちに安全に運動する楽しさを伝え、腕支持感覚・筋力・筋持久力の向上などの効果が期待できます。

 

9月24日に実施した舞鈴(まりん)では、「となりのトトロ」より‘さんぽ‘のリズムに合わせ、ボールプールとマット運動を行いました。

 職員とボールプールで遊んでいた子どもは、職員とボールの投げ合いをし、ボールのおいかけっこをして楽しんでいました。未就学児童は、ボールを指差し「むらさき」「ピンク」など言いながらカラーボールの色を見て微笑んでいました。

 

 マット運動では、柔らかいブロックをいくつか使い、滑り台を作り順番を守りながらすべります。マットでは、でんぐり返しやコロコロ寝転がって楽しく身体を動かしました。

 最後のお片づけでは、みんなでカラーボールを集めてお部屋を綺麗にできていました。